水の音を集めること

収音作業の様子

展覧会の準備は、三島市内を流れる「水の音」を集めるところから始まりました。

季節は春。
実は、富士山の雪解け水が流れる三島の川の水量が、一番少ない時期でした。

雪解けが始まり、降水量が増える5月後半から、川の水量はグングン増えますが、この時は、川に寄っては底が見えて乾いているところがあるくらい。

そして、音を集めると計画してみたものの、録り方のイメージが湧かなかったので、三島で音といえばあの人、というhifloor STUDIOの中川さんに相談し、リニアPCMレコーダーという録音機を教えてもらいました。

それでも最初は風のボーボーいう音が入ってしまったり、持っている手の音が入ってしまったりと、水の音だけ録るのが難しかったのですが、一脚をつけたり、風防(フェイクファーのぽんぽん)をつけたりと工夫して、上手く録音できるようになってきました!

レコーダーのマイクを通して聴く水の音は、耳で聴くのとは全然違い、それだけでも興味深い体験でした。

桜川、源兵衛川、御殿川などの街中のせせらぎから始まり、大場川(鮎止めの滝)や山田川(滝川神社、山田川自然の里)と、郊外や里山の川の方へも録音に行きました。

チョロチョロとしたせせらぎから、ゴーゴーと迫力のある滝の音まで、色々な水の音を集めることができました。

これは、桜川で録音したものです。(音量を大きめにして聴いてください。イヤホン、ヘッドホン推奨)

録音した音を作家さんにお渡しし、イメージを膨らませてもらっています。

展示会場では、お手持ちのスマホ等で、作品制作のインスピレーション元となった水の音を聴きながら展示をご覧いただけるようにいたします。

どうぞ、お楽しみに。